ブログ
Blog

未来栄養学 (7) 鈴木修一

(ファイトケミカルの働き)
ファイトケミカルとは“植物性化学物質”という意味で、植物の色素や香りなどの成分です。
代表的なものにトマトのリコピン、人参やカボチャのβ―カロチン、パプリカのキサントフィル、葉緑素やポリフェノール、大豆のイソフラボンなどがあります。

植物は場所を移動することができないので、日中長時間紫外線を浴び続けても生きていけるように、葉や皮の部分に抗酸化物質を豊富に含んでいます。それが私たちの体内に取り込まれると、この抗酸化物質が活性酸素の毒を無毒化して、私たちの身を守ってくれます。

大豆発酵食品の味噌に含まれるジピコリン酸や、玄米に含まれるフィチン酸は、放射性物質を体外に排出してくれる働きがあります。

上記の4大栄養素の働きを見ていきますと、その中心となっている働きは“あらゆる生命活動の土台となっている酵素を助けるサポーター”としての働きであることが分かります。
酵素を消耗する最大の敵は活性酸素ですが、ビタミンの重要な働きのひとつに活性酸素の除去があります。ファイトケミカルもその中心となる働きは抗酸化作用で、活性酸素を無毒化します。各種ミネラルは酵素の指令で働く“下働き”のようなものです。食物繊維は腸内環境を正常にする働きがありますが、腸内細菌は酵素そのものをつくっているので、腸内環境が良くなるということは、体内酵素が増えることを意味します。

同じ年齢でも老けて見える人と若く見える人がいますが、それは体内酵素の量によるのです。ですから上記の4大栄養素を積極的にとることが、老化を防ぎ、若さを保つことにつながります。

- To be continued -