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各種難病の本質を知る (11) 鈴木修一著

<各種難病の本質を知る>

⑦痛風について

贅沢病と言われ、肉類などの動物タンパク食品に含まれる核酸や、ビールなどのプリン体の多いものを過剰摂取すると、プリン体の最終産物である尿酸が血液中で過剰になります。それが何らかの理由で、腎臓から尿としてスムーズに排出されなくなると、血中尿酸値が高くなります。しかし尿酸は毒なので、いつまでも体内に循環させておくわけにはいきません。そこで体は尿酸の毒を、人体の比較的安全なところである、筋肉、皮下組織、関節などに放出することになります。なかでも一番血行の悪いところ、足の親指あたりに尿酸が放出され、そこが痛み出します。

(現代医療の考え方)

ごちそうを食べ過ぎるから痛風になるので、患者には食事制限を指導して、プリン体の多いものの摂取を控えさせ、あとは痛みを軽減させるために、消炎鎮痛剤とステロイド剤の投与が中心になります。結果として、治りにくい難病で長期化する傾向があります。

(私の考え方)

現代人の痛風の多くは、ごちそう食べすぎ病ではなく、働きすぎやムリをしすぎなどのために、自律神経のバランスが交感神経側に傾きすぎていて発症する「活性酸素による組織破壊によって引き起こされるプリン体過剰」と「ストレスによる交感神経過剰反応による尿酸の排泄不良」が主な原因です。

ストレス過剰による組織破壊が頻繁に起こりますと、それに伴って細胞の核の破壊と修復が頻繁に起こります。核の主成分はプリン体で、プリン体の最終成分は尿酸ですから、当然尿酸値は高くなります。これが腎臓からスムーズに処理され、排泄されるのであれば問題にはなりません。しかしながらストレス過剰による交感神経緊張が原因の尿酸値過剰ですから、副交感神経の働きである“排泄反応”は抑えられてしまっています。そうかといって血液中にいつまでも尿酸という毒がダブついているのは危険です。そのため、その毒を体の比較的安全なところである筋肉や関節、皮下組織に放出して、血液を正常に保とうとします。最初は心臓から一番遠くて血行の悪い、足の親指のつけ根あたりに尿酸を放出して、そこが痛み出します。

ストレスが原因の痛風だからこそ、現代の痛風患者は肥満している人よりも、やせている人が多いのです。したがって現代医学のような“食事制限”というより、むしろ“ストレスの軽減”と“文明食から健康食への転換”という、量より質を重視する食事対策が根本対策となります。さらにストレスから生じる“冷え”や“血行不良”からも脱却して体を温め、老廃物を燃焼させて血液を浄化することも大切です。

結論として言えることは、痛風は決して治りにくい病気ではなく、勤勉な日本人にありがちな“つい無理をして働きすぎてしまう”ことが痛風発症の原因です。そこまで進行する前に時々リラックスして、副交感神経優位へと転換させて、自律神経のバランスを整えるように工夫することが大切です。

- To be continued -