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未来栄養学 (12) 鈴木修一

<未来栄養学>

(酵素はどこでつくられるのか?)

体内酵素は、睡眠中や休息しているときに細胞内でつくられたり、腸内細菌によって腸内でつくられたりします。ですからストレスの多い生活のために睡眠不足になったり、疲労がたまったりすると酵素がつくられにくくなります。腸内環境が悪化して腸内細菌の性状が悪くなっても、酵素がつくられるどころか解毒のために、逆に酵素が消耗します。
したがって酵素を体内で増やすためには、次の3点が大事です。

1. 睡眠や休息をよくとって、自分の細胞に体内で酵素をつくってもらう。
2. 正しい食生活によって胃腸の健康をたもち、腸内細菌に酵素をつくってもらう。
3. 新鮮な果物や野菜、発酵食品を積極的にとって、自分で酵素を取り入れる。

(酵素を消耗するのは、どういうときか?)

酵素が消耗してくると眠くなりますから、自分で判断できます。
私たちが眠くなるのはどういう時でしょうか?

1. 酒を飲んだとき……アルコール分解酵素が少ない人ほど、すぐ眠くなります。アルコールは肝臓でアセトアルデヒドという毒素に分解され、解毒されますが、この解毒のために酵素を大量に消耗します。
2. 満腹になったとき……たくさん食べると、消化のために大量の消化酵素を消耗します。
3. 睡眠不足……睡眠時間が少ないと、細胞内で新しく酵素がつくられにくくなるので、酵素が不足してきます。
4. 運動や肉体労働のしすぎ……体内で活性酸素が大量に発生するため、酵素を消耗します。

眠くなるというのは、酵素不足を補うための正常な生体反応ですから、睡眠を十分にとって回復させればいいだけの話です。ところが酵素を消耗しているのに眠れないという場合があります。それが次のような場合です。

1.ストレスが続いている……仕事上のストレスや悩みが長期に続くと、交感神経ばかりが
高ぶって、白血球のなかの顆粒球の割合が増え、活性酸素の大量発生が起こります。
そのときに酵素を著しく消耗します。おまけに活動モードの交感神経から休息モードの副交感神経に切り換えるのが困難な状態ですから、夜眠れなくなります。
このように酵素の大量消費と酵素の製造不足が同時に起こるのが、長期にわたるストレスです。

2.薬の常用や長期使用……胃腸薬や痛みどめ、ステロイド剤や睡眠薬など、薬を日常的に
  使っていたり、長期に使っていたりするとストレスと同じで、交感神経の過剰緊張が続 
  くことになります。そのため長期のストレスと同じように、酵素の大量消費と不眠が続  
  きます。抗ガン剤などは酵素を急激に消耗させる代表的な薬物です。抗ガン剤は大量の活性酸素によってガン細胞を殺そうとする薬ですから、その毒の解毒のために酵素が大量に消耗してしまいます。
  抗ガン剤を使用すると、脱毛や、胃腸粘膜の損傷による吐き気やおう吐、爪や皮膚がボロボロになったりして、明らかな酵素不足症状が現われ、入院する前は若々しかった人でも、あっという間に若さを失って老人のようになってしまいます。
  使えば使うほど生きる力や若々しさを失って、老人のようになっていくような薬物は間違っている証拠ですから、絶対に使ってはいけないのです。

―  完  -